内定後の流れとは? 必要な書類やポイントについて紹介

#内定後

就職活動において、内定通知書を受け取った時点で正式に内定が出たことになります。また、内定承諾書に署名・捺印することで、入社の意思表示を示したことになります。一連の手続きは慎重に行わなければなりません。この記事では、内定を受け取った後の流れや書類の書き方・注意点などを解説します。

目次

知っておくべき内定後の流れ

就職活動は、内定通知を受け取った時点で終わるものではありません。内定を得た後には様々な手続きが待っています。

内定通知の連絡を受け取る

内定通知書(企業によっては採用条件通知書、労働条件通知書など)が届くと、企業から正式に内定が出たことになります。事前に口頭で内定の打診を受けていても、正式な内定ではないので注意しましょう。

電話等、口頭でしか内定の連絡が来なかった場合は、書面での通知を送るように依頼してください。その際は、内定の感謝を述べた上で、条件を確認したい旨を伝えます。

伝え方の例は以下の通りです。
「このたびは内定いただきありがとうございます。つきましては、書面を確認したいと存じますので、文書またはメール等でお知らせいただけないでしょうか」

雇用条件などを確認する

内定通知書が届いたら、記載されている雇用条件を確認します。まれに募集要項や面接時に説明された雇用条件と異なる場合があるため、注意が必要です。
もし募集要項や面接の説明と違いがある場合は、企業の採用担当者に確認の連絡をしましょう。不明点を残したままにすると、入社した後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔する事態になりかねません。企業側には労働基準法に基づいて労働条件を明記する義務があるため、遠慮なく質問しましょう。

内定の可否について連絡をする

内定通知書を受け取ったら、承諾・辞退を問わず返事をする必要があります。内定通知書には返信の期限が記載されています。もし期限が記載されていない場合は、1週間以内を目安に返信するようにしましょう。

【例文】内定承諾期限の延長を申し出る場合

他の企業の内定を待っているようなケースでは、すぐに内定承諾の連絡をすることが難しいこともあります。その場合は、内定承諾の期限を延ばしてもらえるよう問い合わせる必要があります。その際には、延長の理由を、誠意を持って伝えましょう。「他の企業の結果を待ちたい」という理由があれば、それを率直に伝えることが大切です。

企業側も学生が複数社受けていることは承知しています。ただし、期限延長を申し出た場合はわずかながら内定取り消しになるリスクがあることを理解しておきましょう。

以下に、内定承諾期限の延長を申し出る場合の例文を、電話とメールに分けて示します。

【例文:電話】
お世話になっております。内定の通知をいただきました●●大学の●●●●と申します。
採用担当の●●様をお願いできますでしょうか。
(担当者に代わる)
このたびは内定のご連絡をいただき、ありがとうございます。大変申し上げにくいのですが、内定のお返事について、●●月●●日頃までお待ちいただくことは可能でしょうか。御社には○○といった理由で非常に魅力を感じているのですが、他の企業と悩んでいる状況でして、●●日には選考が終わり、結果が出る予定です。
大変恐縮ではございますが、何卒ご検討いただきますようお願いします。

【例文:メール】
お世話になっております。●●大学●●学部の●●●●です。
このたびは内定のご連絡をいただき、ありがとうございます。
貴社の○○といったところに魅力を感じているため、とても嬉しく感じておりますが、
誠に勝手ながら、内定承諾の返信期限を延ばしていただけないでしょうか。

現在、他の企業にも応募しており、結果を待っている状況です。●●月●●日頃までにはお返事できるかと存じます。
お電話でご連絡差し上げるべきところ、ご不在と伺いましたので、メールにてご容赦願います。

【例文】内定を承諾する場合

内定を承諾する場合、内定承諾書を企業に提出します。その前にできるだけ早く内定を承諾する旨を企業に連絡する必要があります。遅くとも内定通知書を受け取ってから1週間以内には返信しましょう。

連絡は電話で行うことが多いですが、担当者が不在の場合はメールを送ります。メールには、内定のお礼と承諾する旨を明確に書きます。電話をしたが不在だったのでメールを送付した旨も書き添えておきましょう。

今後の進め方や入社当日について不明点がある場合は、この段階で質問しましょう。以下に、内定を承諾する場合の電話とメールの対応例を挙げます。

【例文:電話】
お世話になっております。内定の通知をいただきました●●大学の●●●●と申します。
採用担当の●●様をお願いできますでしょうか。
(担当者に代わる)
このたびは内定のご連絡をいただき、ありがとうございます。ぜひとも内定をお受けしたいと思い、ご連絡いたしました。
一日も早く貴社に貢献できるよう、頑張ります。
書類につきましては、必要事項を記入した上でご返送いたします。
お時間を頂戴し、失礼いたしました。今後ともよろしくお願いします。

【例文:メール】
お世話になっております。●●大学●●学部の●●●●です。
このたびは内定のご連絡をいただき、ありがとうございます。
ぜひとも喜んでお受けしたいと存じます。
一日も早く貴社に貢献できるよう、精進してまいります。

1点だけ確認したく存じます。入社当日は本社1階ロビーに集合とのことですが、本社1号館のロビーでよろしいでしょうか。

お電話でご連絡差し上げましたが、ご不在とのことでしたので、メールにて失礼いたします。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

内定承諾書を返送する

内定承諾書を返送する

電話やメールで承諾の返事を伝えた後は内定承諾書を返送します。送られてきた内定承諾書に必要事項を記入し、署名・捺印することで、入社する意思表示をしたことになります。企業によっては保護者の署名が必要な場合もあるため、早めに対処しましょう。

内定承諾書が整ったら、内定のお礼を記載した書類送付状を添えて送付します。以下に送付状の例文を挙げます。

【例文】
●●●●年●●月●●日
株式会社●●●●
代表取締役社長 ●● ●● 殿

書類送付のご案内

拝啓
早春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。

このたびは内定の通知と、採用にあたっての諸条件のご提示をいただき、誠にありがとうございます。入社後は一日も早く貴社に貢献できるよう、精進してまいります。

つきましては、下記の書類をご送付申し上げます。ご査収のほどよろしくお願いいたします。

敬具



内定承諾書 1部

以上

周囲の人へ報告する

内定を承諾したら、お世話になった方に報告するのが礼儀です。就職活動でお世話になった方や大学OB、大学の教授のほか、友達、親戚、両親といった関係ある人全員に、内定の報告とお礼の連絡をします。また、大学の進路調査への回答も忘れずに送りましょう。

内定式・内定者懇親会に出席する

内定式は、企業が内定を正式に伝える式典です。同期入社する内定者同士の懇親会も兼ねている他、

採用担当者以外の社員と知り合う機会でもあります。入社後に役立つ人脈を得られることもあるため、よほどのことがない限りは出席しましょう。
やむを得ない理由で欠席する際は、事前に企業に連絡します。

内定後に必要な書類

入社に必要な書類は、企業によって異なりますが、主に次のようなものがあります。

  • マイナンバーカード(または個人番号が記載された住民票)の写し:雇用保険や社会保険、年末調整などの手続きに必要です。
  • 健康診断書:企業によっては検診場所を指定している場合もあります。
  • 身元保証書:企業側が送付してくる定型フォームに身元保証人が署名・捺印した書類を提出します。
  • 住民票記載事項証明書:住民税の処理や現住所確認のために必要です。
  • 免許や資格の証明書:業務に必要な免許・資格の証明を求められる場合があります。
  • 年金手帳:企業で保管する場合もあります。

内定辞退をする際の方法

内定を辞退する場合は、基本的に電話で連絡することが望ましいです。担当者が不在であった場合のみ、メールで連絡します。内定通知に対するお礼を述べた上で、辞退理由を簡潔かつ明確に伝えましょう。辞退したことに対するお詫びの言葉も必要です。

内定辞退を伝えるのは心理的ハードルが高い行為ですが、先延ばしにするとますます伝えづらくなります。内定通知書を受け取ってからなるべく早く、期限内に連絡しましょう。

内定辞退について詳しく知りたい方は以下の記事を確認してください。

内定後の対応で注意しなければならないのは、何よりも期限を守ることです。また、後々のトラブルを避けるためにも、内定通知書は大事に保管しましょう。

書類の提出期限を守る

当然のことではありますが、書類提出や返信の期限を守ることは何より重要です。郵送の場合は、期限内に相手方へ届くように、2日前までには発送しなくてはなりません。

必要書類をそろえるのに時間がかかったり、保証人などの署名・捺印を得るのに時間がかかったりする場合は、あらかじめ期限延長を申し出ましょう。何も連絡せずに遅れると相手方に迷惑をかけてしまうため、必ず連絡しなければなりません。

内定通知は保管しておく

内定通知書は必ず保管しておきましょう。内定通知書は紙の書類やPDFなどの電子データで受領することもあります。電子データの場合は、誤って削除しないようにロックをかけておくことが望ましいです。

内定通知書を失くしてしまったからといって、内定が取り消されることはありません。しかし、企業側の都合で不当に内定を取り消されたような場合に、自分の権利を主張するための証拠になるなど、万が一の場合には重要な書類になります。

まとめ

内定の通知を受け取った際、受諾するかどうかの連絡を速やかに行う必要があります。内定を辞退する場合は、電話で辞退理由を簡潔に述べ、辞退する旨を伝えます。内定承諾期限を延長する場合でも、電話やメールで連絡を入れなければなりません。

このように、内定後も注意しなくてはならないことが多くあります。新社会人としてビジネスマナーを身につけるチャンスでもあるので、ひとつずつきちんと行いましょう。

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