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経理職は、企業の会計・財務にまつわる仕事をすべて引き受ける職種です。新卒はキャリアをアピールできないため、どのような志望動機を書けばよいのかわからない方も多くいます。この記事では、新卒で経理職を志望している就活生に向けて、効果的な志望動機の書き方を紹介します。エントリーシート(ES)の内容で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
経理職の志望動機の書き方は?
経理職の志望動機を書くときは、まず企業のリサーチや自己分析などの下準備が不可欠です。ここでは、履歴書を書きはじめる前に済ませておきたい準備の内容を、4つのステップで紹介します。
1.職種・企業のリサーチをおこなう
最初に、希望する職種・業界についてリサーチし、仕事内容への理解を深めましょう。
経理職は、会社の会計・財務にまつわる業務をすべて担う、とても重要な仕事です。扱う金額が大きい場合は、ひとつのミスが損害につながる恐れもあります。まずは、経理職が1年を通してどのような仕事をするのかを十分に調べ、興味・関心のある業務内容を見つけるとよいでしょう。
経理職の仕事内容が確認できたら、希望する企業をいくつかピックアップし、それぞれの特長や社風、就業条件などを調べましょう。
2.スキルや経験を洗い出す
次に、自己分析を行い、自分のスキルや経験を洗い出します。志望動機では、「企業の何に魅力を感じたのか」「なぜその企業を希望するのか」などを、自分の経験をもとに記述することが大切です。
そのためには、まず学校やアルバイトなどでの経験を振り返り、企業の特長や業務内容にマッチするエピソードを探す必要があります。たとえば、「大学で簿記資格を取得し、面白さを感じた」「アルバイトでコツコツと慎重な作業を行う経験があった」などが挙げられます。
また、会計の知識に関心を持つようになったきっかけなど、学習意欲や伸びしろをアピールする方法もあります。
3.なぜ経理職を志望するのかを考える
人事や総務、営業事務など、バックオフィス業務は経理だけではありません。志望動機を書く際は、いくつかある事務系職種のなかで、「なぜ経理職を希望するのか」を明確にするとよいでしょう。というのも、経理職を目指す理由がわかりづらいと、「事務系職種であればとくにこだわりがないのでは」と採用担当者に思われてしまう恐れがあるからです。たとえば「自分の数字に強い長所を生かしたい」「財務に興味がある」など、経理職ならではの仕事に言及し、経理職にこだわる理由をしっかりと記述することが大切です。
また現在、経理職に関連する勉強をしているのであれば、その過程を強調する方法もあります。そのような場合は「簿記の勉強をするなかで、企業会計に興味を持った」「アルバイトで店舗の売上管理を学んだ」など、具体的なエピソードを盛り込むとよいでしょう。
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4.なぜその会社を希望するかを考える
経理職は、どの企業にも必ずある職種です。そのため、数ある企業のなかで、「なぜその企業を志望するのか」を説明する必要があります。ホームページやIR情報なども確認し、企業の情報を集めるとよいでしょう。企業理念や社訓、求める人物像などからは社風を、また新卒採用ページからは仕事の進め方などをイメージすることが可能です。
企業の情報を集めたら、ほかの同業種と内容を比較しましょう。経営理念や社風、力を入れている事業などを見比べて、自分が魅力を感じる点をピックアップすることが大切です。そうすることで、その企業のどこに魅力を感じたのかを、端的にアピールできるようになります。
経理職の志望動機の例文
志望動機は、まず結論を書き、そのあとに具体的な経験・エピソードを記述します。記述する際は、以下の順序を意識するとよいでしょう。
- 1
経理職で働きたい理由を簡潔に記述する
- 2
学生時代に勉強したことや経験、長所など、具体的なエピソードで①の根拠を示す
- 3
企業を選んだ理由・貢献できる内容を記述する
たとえば、自分の長所を生かした志望動機の例文は、以下のとおりです。
「私の長所である几帳面さ・丁寧さを生かして御社の成長に貢献したいと思い、経理職を志望いたしました。
私は学生時代、アルバイトで小口現金出納帳の管理を行っていました。領収書の仕分けや用途の記入を徹底し、誰がどのような目的で経費を使ったかが一目でわかるような、わかりやすい記入を心がけました。そのおかげで、勤務した3年間、小口現金の過不足や記入漏れなどのミスをしたことがありません。店長から「おかげで月末処理が助かっている」とお褒めの言葉をいただき、仕事にやりがいを感じるようになりました。
また、私は以前から貴社の製品を愛用しております。人々の生活に寄り添うきめ細かなデザインや、開発の姿勢に深く共感しており、この魅力的な製品を生み出す経営の一助を担いたいと感じております。現在は簿記2級の取得に向けて勉強をしており、経理職の知識を身につけていきたいと思っています。」
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経理職の志望動機記入ポイント
学校の授業で経営を学んでいる方や、アルバイトでお金の管理をしたことがある方など、経理職に役立つ経験をしたことがある場合は、そのエピソードが強みとなります。しかし、経験がない方は自分の性格をアピールしたり、そのほかの経験を経理職の業務内容に絡めたりといった、別のアプローチが必要です。経理職は正確性が求められる仕事であるため、アルバイトなどで業務を正確・着実に進めてきた経験をアピールするとよいでしょう。
また、「簿記の資格取得を目指して勉強している」など、意欲の高さを強調することも大切です。企業の経理職の研修制度を利用するにせよ、受け身ではなく自発的に勉強することが重要であり、知識の取得につながるからです。
新卒の経理志望者がアピールすべきスキル・能力
新卒が経理職の志望動機でアピールできるスキルは、ほかにもあります。コミュニケーション能力やミスのない正確・丁寧な作業、専門知識を学ぶ姿勢などが挙げられます。
コミュニケーション能力
経理職は、コツコツと1人で進める作業が多い一方で、時には役員など、ほかの従業員と連携を取ってチームで業務を行うこともあります。「報告・相談・連絡を怠らない」「協調性を持って接する」など、コミュニケーションを円滑にするためのスキルも十分に求められます。
また、経理職の仕事は幅広く、社内の人と書類や情報のやり取りをしたり、メール・電話対応をすることもあります。明確かつ丁寧なコミュニケーションスキルは大きな利点となるため、志望動機のアピールポイントとしても有効です。
数字に対する正確で慎重な作業
経理職には支払い業務や伝票入力、決算書の作成など、間違いが許されない作業が多くあります。そのため、「数字を正確に打ち込める」「丁寧な見直し作業ができる」など、細かい作業が得意な方が適しています。
また、コツコツと地道な作業を行うため、長時間のデスクワークが苦にならない方や、高い集中力を持っている方も適性があります。アルバイトや学業、長所などでこのようなエピソードがある場合は、志望動機に盛り込むとよいでしょう。
専門知識を学ぶ意欲や姿勢
経理職では、会計に関する専門的な知識が必要です。しかし、新卒は社会人経験がないため、そのようなスキルをアピールするのは難しいでしょう。新卒の就活では勉強する意欲を示し、伸び代や熱意を伝えることが大切です。
また、経理職に必要な知識が体系的に学べる、簿記などの検定を活用するのもおすすめです。
「現在勉強している」「すでに取得済み」などの旨を伝えるだけでも、意欲があることを十分にアピールできます。加えて、税制の改正をチェックするなど、常に新しい情報を入手し、継続的に知識をアップデートする姿勢も評価の対象となります。
まとめ
経理職は、事務系職種のなかでも専門知識を必要とする業務です。志望動機を書くときは、経理職ならではの業務に触れながら、経理職にこだわる理由を強調することが大切です。まずは、企業のリサーチや自己分析を行い、経理職を志望する理由や、その企業を選んだ理由を整理することからはじめましょう。
また、新卒は実務経験がないため、経理職としての知識をアピールすることは難しいはずです。コミュニケーション能力や数字に対する正確な作業、勉強への意欲などを伝え、伸び代をアピールする方法も効果的です。自分の経験をもとに具体的なエピソードを盛り込み、経理職で働きたい理由の根拠を示すとよいでしょう。