#就活 #電話対応
就職活動における電話対応は、企業との最初の接点となる重要な場面です。短い時間のなかで好印象を与えるには、正しい言葉遣いと丁寧な対応が欠かせません。
この記事では、電話対応の基本マナーに加え、企業への問い合わせ時や折り返しの対応など、状況別の話し方を具体的な例文とともにわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
【基本】就活での電話対応のマナー

就活での電話対応は、第一印象を左右する重要な要素です。電話での受け答えが不適切だと、その印象が残ってしまい、選考に悪影響を及ぼす可能性もあります。採用担当者に「ビジネスマナーが身についている」と好印象を与えるためにも、正しい電話対応のスキルを身につけておくことが大切です。ここでは、就活における基本的な電話マナーについてご紹介します。
静かな環境での応対を心がける
電話応対時は周囲の騒音が会話の妨げになるため、環境への配慮が欠かせません。カフェや駅など、人の多いにぎやかな場所では声が聞き取りづらくなり、やり取りに支障をきたす恐れがあります。重要な内容が正しく伝わらないリスクもあるため、注意が必要です。
外で電話を受けた場合は一旦断りを入れたうえで、にぎやかな場所を避け、静かな環境に移動してから対応するのが望ましいでしょう。
例「静かな場所に移動いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか。」
移動が難しい場合や、電波状況が悪く音声が不明瞭な場合は、先方の連絡先を確認し、折り返しの対応を申し出るのが適切です。また、自宅で応対する場合も、生活音が入らないよう配慮しましょう。
少しゆっくりとはっきりした口調で話す
電話は顔が見えない分、声や話し方がそのまま相手の印象に直結します。話すスピードや声のトーン、姿勢に気を配り、相手に好印象を与える応対を心がけましょう。
特に早口やこもった声は聞き取りづらく、相手に何度も聞き返させてしまう可能性があります。対面時よりもややゆっくりとしたペースで、語尾まで丁寧かつ明瞭に話すことがポイントです。
また、姿が見えないとはいえ、姿勢にも注意が必要です。口角を軽く上げて笑顔を意識すると、声のトーンが自然と明るくなります。緊張しやすい方は、背筋を伸ばし、軽く顎を引いて話すと、落ち着いた印象を与えやすくなります。
敬語・丁寧語で話す
敬語は、相手への礼儀や敬意を表すうえで欠かせない重要なコミュニケーション手段です。状況や相手に応じて、適切に使い分けることが求められます。
敬語は「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つに区別され、それぞれに役割があります。尊敬語は相手の行動や状態を高めて敬意を表し、謙譲語は自分や自分側の人の行動を控えめに表現して、相手への敬意を示す言葉です。
敬語は相手に敬意を払うだけではなく、自分の品位を高めることにもつながります。使い慣れていないためにマナー違反にならないよう、基本的な敬語は覚えるようにしましょう。たとえば、同意は「かしこまりました」、謝罪は「申し訳ございません」です。
また、「お手数ですが」や「恐れ入りますが」といったクッション言葉を添えることで、言い回しが柔らかくなり、相手への気遣いも伝わります。
電話はすぐに切らないようにする
電話を終える際には、相手に与える余韻に気を配りましょう。せっかく丁寧な受け答えをしていても、最後に急いで電話を切ってしまうと雑な印象を与えかねません。「失礼いたします」と最後の挨拶をしたら数秒間待ち、相手が切ったことを確認したら静かに受話器を置くか、スマホを切るようにしましょう。
また、電話を切るタイミングは「かけた側が先に切る」のが基本的なマナーです。就活生から電話をかけた場合は、一呼吸おいてから切りましょう。
ただし、企業がかけた側であっても、学生が切るまで待つ風潮があります。この場合は「本日はありがとうございました。それでは電話を切らせていただきます。」と断り、先に切るのがスマートです。
【状況別】就活での電話対応の流れ
基本的に電話はいつかかってくるかわからず、相手とのタイミングが合わないことが多々あります。失礼なく、どんな場面でもスムーズな受け答えができるよう、就活の状況別に電話対応の流れとポイントを例文と共に紹介します。
就活生が企業に電話をかける場合
就活で電話をかける場合は、事前準備が大切です。話す内容を整理し、メモやスケジュールを用意してスムーズに対応できるよう臨みましょう。
①最初に挨拶と自己紹介を行う
電話がつながったら、まず挨拶をし、自分の名前や大学名、用件を簡潔に伝えましょう。もし担当者がわかっている場合は、その方への取次ぎをお願いするとスムーズです。
例「お忙しい中恐れ入ります。〇〇大学の■■と申します。●●の件でご連絡差し上げたのですが、人事部の△△様におつなぎいただけますでしょうか?」
②担当者につながったら、改めて簡単に用件を伝え都合を確認する
担当者が応対したら、再度挨拶と自己紹介を行い、簡潔に用件を伝えた上で、相手の都合を伺いましょう。
例「お忙しいところ恐れ入ります。〇〇大学の■■と申します。●●の件でお電話いたしました。ただいまお時間はよろしいでしょうか?」
相手の都合を確認することで、配慮ある印象を与えるとともに、会話もスムーズに進みます。
③用件が終わったら、感謝の言葉を添えて電話を切る
用件が終わったら、感謝の気持ちをしっかり伝え、丁寧に電話を終了しましょう。相手が切るのを待つか、先に切る場合でもワンクッション置いてから受話器を置くのがマナーです。
例「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。それでは失礼いたします。」
ポイント
就活で電話をかける際は、時間帯にも配慮しましょう。推奨は14時~16時で、忙しい始業直後や昼休み、終業直前は控えるのが常識的です。また、静かで電波状況のよい環境からかけるようにしてください。
企業からの電話を受ける場合
電話を受ける際は、明るく丁寧な対応をしましょう。名前を名乗らずに電話に出たり、不機嫌そうなトーンで応対したりすると、その後どんなに取り繕っても悪い印象は拭えません。
どんな状況でも、第一声で好印象を与える意識が大切です。
①まずは自分の名前を名乗る
電話を受けたら「はい、〇〇です」とはっきり名乗りましょう。ビジネス電話では「もしもし」は不適切なため避けてください。もしうっかり言ってしまったら、「失礼しました、〇〇です」とすぐに名乗るようにしましょう。
②相手が名乗ったら挨拶とお礼を
企業名や担当者名を確認できたら、「お世話になっております」と挨拶をし、面接や説明会後であればお礼も添えましょう。
例「お世話になっております。先日は面接のお時間をいただき、ありがとうございました。」
③用件をしっかりと聞き、重要事項は復唱して確認する
相手の話は最後まで落ち着いて聞き、誤解のないよう必要に応じて復唱します。特に、面接の日時・場所・持ち物などは聞き間違いのないよう注意しましょう。
例「ありがとうございます。●次面接について、〇月〇日〇時に御社へ伺うということで承知いたしました。」
④最後にお礼を伝え、丁寧に電話を終える
用件が終わったら感謝の気持ちを伝え挨拶をしましょう。
例「お電話いただきありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。それでは失礼いたします。」
その後、一呼吸おいてから電話を切ります。電話はかけた側が先に切るのがマナーですが、学生が切るまで企業側が待つこともあるため、先に切っても問題ありません。ただし、静かに切るよう意識してください。
ポイント
ほかにも電話を受ける場合に注意したいポイントがいくつかあります。
まず、応対のタイミングです。ビジネス電話は基本的に3コール以内に応答するのが望ましいです。もし、出られなかった場合は「お待たせして申し訳ございません」と一言あると印象がよくなります。
次に復唱です。上述した内容と重複しますが、内容の行き違いを防ぐためにも、要点は復唱しましょう。
保留にも気をつけましょう。就活での電話で保留にするのは好ましくありませんが、スケジュール確認等で必要な状況も考えられます。その際は、必ず相手の了承を得るようにしてください。
また、聞き直しにも配慮が必要です。騒音や電波の環境が悪いと、声が聞き取れない場合があります。相手の声がはっきり聞き取れないときは「えっ?」「聞こえません」など、咄嗟の条件反射や責めるような表現にならないよう注意してください。
例「申し訳ございません。お電話が遠いようでして、もう一度お願いできますでしょうか?」
それでも通話が困難な場合は状況を伝え、折り返しの伺いを立てましょう。
例「申し訳ございません。ただいま電車内ですので、降りましたらすぐに折り返してもよろしいでしょうか?」
なお、折り返しの電話については、次の項目で詳しく解説します。
企業からの電話に出られず折り返しの電話をかける場合
企業からの電話は、いつかかってくるか予測できないことも多いため、不在着信に気づいたら、できるだけ早めに折り返すことが大切です。
折り返しの際も、丁寧な言葉遣いを心がけ、相手に配慮した対応を意識しましょう。
①自分の名前と折り返しの旨を伝える
電話をかけ直す際は、まず自分の名前と大学名を名乗り、どの担当者宛てか、折り返しの連絡であることを明確に伝えましょう。
例「お世話になっております。〇〇大学の△△と申します。先ほど○○様よりお電話をいただき、折り返しご連絡差し上げました。」
なお、担当者が不在の場合は、伝言をお願いしても問題ありません。
②担当者につながったら、お詫びを伝える
電話に出られなかったこと自体は問題ありませんが、ひとこと謝罪を添えることで、誠意ある印象を与えることができます。また、相手の都合を伺うとより丁寧です。
例「先ほどはお電話いただいたにもかかわらず、すぐに出られず大変失礼いたしました。今、お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
③用件が終了したら丁寧にお礼を伝えて電話を終える
折り返しの電話は相手に時間を取らせていることも念頭に置き、感謝の言葉を忘れずに伝えましょう。電話を切る際は、一呼吸おいて静かに終話するのがマナーです。
例「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。それでは失礼いたします。」
ポイント
企業からの電話に出られなかった場合、当日中に折り返すのがマナーです。時間的に当日が難しい場合や長時間の移動などですぐに対応できない場合は、メールで連絡を入れるようにしましょう。その際は、「明日〇時にあらためてお電話いたします。」のように、日時を明確に伝えると親切です。
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まとめ
就活における電話対応は、第一印象を左右する重要なポイントです。顔が見えないからこそ声のトーンや話し方、正しい敬語の使い方に気をつけることはもちろん、何よりも大切なのは相手への配慮であることを頭に入れておきましょう。
また、本番で失敗しないためには、電話に慣れておくことも必要です。
就職活動に不安がある場合には就活エージェントへの相談がお勧めです。専任のコンサルタントが電話マナーから面接対策など幅広くサポートしてくれます。ぜひ、就活の不安を払拭し、自信をもって臨んでください。