Web面接(オンライン面接)のマナー・流れ・準備・注意点を解説

#Web面接 #オンライン面接 #マナー

近年、新卒採用などの面接でWeb面接(オンライン面接)を活用している企業が増えています。この記事では、Web面接におけるマナーや準備、大まかな流れについて解説し、さらにWeb面接での注意点やWeb面接に関するよくある質問などについて紹介します。これからWeb面接を控えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

Web面接(オンライン面接)とは?

Web面接(オンライン面接)とは、インターネット回線を経由してビデオ通話形式で実施される面接のことです。

従来、面接と言えば応募者が企業に足を運んで行われるのが一般的でした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって「密」を避ける手段として、ここ数年でWeb面接を導入する企業が増えています。

Web面接は応募者にとって対面面接よりも移動時間と交通費がかからず、日程調整がしやすいというメリットがあります。また、企業側にも面接会場を用意する必要がなく、優秀な人材を広い地域から募集できるといったメリットがあります。

しかし、Web面接は機器を使い、画面越しでコミュニケーションをとらないといけないため、タイムラグが発生したり、対面の会話と比べて情報が伝わりにくかったり、予期せぬトラブルが発生することも少なくありません。そのため、Web面接では対面面接よりも事前準備や面接の練習が大切です。

なお、Web面接では「Zoom」や「Skype」といった無料で利用できるWeb会議アプリが多く使われています。

Web面接のマナー

Web面接は対面面接とは異なる環境だからこそ、気を付けなければならないマナーがあります。Web面接で失敗しないために押さえておくべき基本のマナーは以下の4つです。

アプリの非通知設定

面接の妨げになることは、できる限り面接の準備段階で対処しておくことが重要です。

たとえば、面接で使用するデバイスのアプリやソフトウェアの通知音は面接前に非通知設定にしておきましょう。面接中に通知が届いてしまうと場の空気が悪くなるだけでなく、気が散って面接に集中できなくなります。

目線の位置にカメラを配置

Web面接では自分の顔を映すための「Webカメラ」が必要です。もしカメラが搭載されていないパソコンを使う予定なら、早めに後付けのWebカメラを購入してセッティングしましょう。

そしてカメラ内蔵のパソコンやスマホ、外付けのWebカメラ、どちらを使用するにしても気を付けるべきは「カメラの角度と位置」です。カメラレンズの位置が低すぎてしまうと相手を見下しているような見え方になり、カメラの位置が高すぎると上目づかいになって不自然な見え方になります。

Web面接では面接官に自分の表情を正確に伝える必要があるため、カメラレンズと目線の高さが同じになるようにカメラを設置しましょう。

なお、面接時にパソコンの画面を見て話すと目線が下がってしまい、自信のないように見えます。面接官の印象を良くするためには、できるだけカメラレンズを見ながら話すことを意識しましょう。

はきはきした声

Web面接は通信環境によって声が通りにくい場合があります。

どれだけ受け答えがしっかりしていても、声が小さかったり、聞き取りにくかったりしたら相手にきちんと伝わりません。そのため、Web面接でははきはきとゆっくり話すことが大切です。

またWeb面接では相手の声が聞き取りにくいこともあります。そのような場合にはあいまいに対応するのではなく、声が聞こえないことを正直に伝え、一度アプリを再起動したり、電話など別の手段で連絡をし、企業側の指示に従いながら臨機応変に対応しましょう。

Web面接の準備

対面面接と異なり、機器を使用するWeb面接では事前の準備が重要です。ここではWeb面接の事前準備について解説します。

場所・背景

Web面接は場所を選ばずに実施できるのがメリットですが、それでも場所と背景には最低限の配慮が必要です。

場所であれば安定したインターネット環境が整い、プライバシーが確保できる雑音のない静かな場所が理想です。たとえば、自宅の静かな部屋などがベストです。

また、Web面接では背景が映り込む可能性が多いにあります。相手に余計な情報を与えないためにも、白い壁や無地のカーテンの前で、自分の顔が明るく見えるところを探しましょう。

もしもそのような場所がないときには、背景になる場所を片づけ、壁に貼ったポスターなどが見えないように配慮します。

服装(スーツが基本)

服装は対面面接同様、基本的にスーツの着用が望ましいです。Web面接では基本上半身しか映らないですが、面接中は何があるかわからないため、上下スーツ着用して清潔感のある身だしなみや髪型を心がけましょう。

ただし、業界や企業によっては「服装自由」と指示されることがあります。企業の雰囲気に合わせることも重要になるため、柔軟に対応しましょう。

機器(パソコン・スマホ・イヤホン)

Web面接ではパソコンやスマホ、タブレットといったデバイスが必要です。どのデバイスを使用するにしても、通信状況や企業が指定するツールが起動できるか、固定の方法など事前のチェックを忘れないように行いましょう。

そして前述したようにWebカメラが搭載されていないパソコンであれば、後付けのWebカメラを購入し、セッティングしておきます。また、パソコンの使用が難しくスマホやタブレットを使用する場合には、三脚や専用スタンドを利用して適切な位置にカメラを固定しましょう。

さらに通話に欠かせないのがイヤホンです。マイクが内蔵されていないパソコンではマイク付きイヤホンが必要です。面接時に使用するパソコンが内蔵タイプかどうかを確認し、もし付いていなければマイク付きイヤホンを準備しておきます。

Zoomなどのオンライン面接ツール

Web面接では「Zoom」や「Skype」など、オンラインでビデオ通話ができるシステムが利用されます。

いざ面接時にうまく開始できないと面接官に準備不足が疑われるため、上記でも示しましたが、使用するオンライン面接ツールがわかったら早めに登録をして、起動手順を確認しましょう。

なお、ツールのプロフィール画像や待ち受け画面、アカウント名は面接官に見られます。

マイナス評価につながりかねないプライベートな写真やあだ名などは避け、画像は初期設定のまま登録しないか、登録する場合にはフォーマルな写真を選び、本名で登録して面接官にわかりやすくしておきましょう。

通信環境

Web面接でもっとも避けたい事態は、面接中にインターネット回線が切れて面接が中断することです。このような事態をできる限り防ぐためにも、有線LANがつなげる環境であれば有線LANで通信回線を安定させるのが望ましいです。

一方、Wi-Fiを利用する場合には公衆で使えるフリーWi-Fiは通信回線が不安定になりやすいため避け、事前にインターネット環境が安定していて面接に適した場所を探しておきましょう。

また、万が一の通信トラブルに備えて可能であれば機器を2台用意しておき、それでも対応できないときのことを考えてすぐに面接担当者へ電話できるように電話番語を控えておくと安心です。

Web面接の流れ

では、Web面接はどのような流れで進められるのでしょうか。緊張しないためにもあらかじめWeb面接の流れを把握しておきましょう。

挨拶・最初の一言

入室(ログイン)をして面接官も入室したら、まずは挨拶です。

面接官は画面越しの表情とマイクを通した声という限られた情報でどのような人柄なのかを判断するため、ファーストインプレッションは大事です。そこで笑顔で、明るくはっきりとした声で挨拶をしましょう。

挨拶の言葉は「〇〇(名前)と申します。よろしくお願いいたします。」など、聞き取りやすい簡潔な言葉を選びます。

また、対面なら立ってお辞儀をするのが基本ですが、Web面接では立ってしまうとカメラから見切れてしまうため、座ったままゆっくりとお辞儀すれば問題ありません。

自己紹介

面接では多くの場合、はじめに自己紹介を求められます。

ただし、Web面接ではもしかすると相手に音声が届いていない可能性があるため、話す前に「音声は届いておりますでしょうか」あるいは「声の大きさは適切でしょうか」など、マイクの調子を面接官に確認しておくと安心です。

そしてWeb面接では聞き取りやすさも重要です。面接官が聞き取りやすいように長くは話さず、伝えたい要点をわかりやすくまとめ、一音一音丁寧に発音するようにゆっくりと落ち着いて話しましょう。

話を締めるときもWeb面接では話の終わりがわかりにくいので、「以上です。ありがとうございました」など一言を添えるとよいでしょう。

質問・回答

面接官から出された質問は、通常の面接と同様にできるだけ端的にわかりやすく回答できるよう心がけましょう。また、相手の印象に残りやすくなるように、普段よりもややオーバーリアクションな相づちや笑顔を心がけましょう。

とくにWeb面接では音声が聞きづらくなるタイムラグが発生することがあるため、質問は最後までしっかりと聞き、少し間をおいて抑揚をつけて話すことで、スムーズなコミュニケーションが図れます。

このようにWeb面接では話し方に工夫が必要なため、面接当日までに家族や友人などに協力してもらい、練習を重ねておくと緊張せず面接に挑めるはずです。

なお、Web面接でよく聞かれる質問は、次の章で詳しく紹介します。

面接官から面接が終わる旨を告げられたら、勝手に退室(ログアウト)せずに「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」など、お礼をしたうえで指示に従って退室しましょう。

このとき、油断は禁物です。アプリごと終了するなど通信が確実に切れたかを確認するまで、力を抜かないように気を付けましょう。

【関連記事】逆質問

Web面接でよく聞かれること

新卒採用のWeb面接でよく聞かれる質問は「自己PR」「学生時代力を入れたこと」「志望動機」の3つです。しっかりと回答できるように準備しておきましょう。

自己PR・学生時代力を入れたこと

面接官は「自己PR」「学生時代力を入れたこと」で応募者の持っているスキルや知識、これまで積み重ねてきた経験、興味関心などを聞くことで、応募者が自社で活躍してくれる人かどうかを判断します。そのため、自己PR、学生時代力を入れたことでは応募先の企業や職種に合った自分の強みが言えるかがカギになります。

面接で自己PRを答えるときは、結論として応募先の企業でいかせる自分のスキルや経験を伝え、次に具体的なエピソードを話すことで、面接官がイメージしやすくなり、説得力も増します。

このとき、アピールポイントが多すぎると散漫な印象を与えてしまうので、アピールポイントを1、2つに絞りましょう。

面接対策セミナー ガクチカ・自己PRの答え方

志望動機

企業は志望動機をたずねることで、自社に対する志望度合いや自社の企業研究ができているかどうかを確認します。

つまり志望動機を聞かれたら、数多くある企業の中でなぜこの企業で働きたいと思ったか明確な動機やこだわりが伝わる回答をしなければなりません。

そこで応募者は、応募した企業の現状や将来性、求める人物像などまでしっかりと調べ、応募企業ならではの魅力や強みを見つけ出し、「この会社でなければならない理由」をわかりやすく伝えましょう。

面接対策セミナー「志望動機の答え方」

Web面接で面接官が見ているポイント

Web面接では、面接官にどこを見られているのかを知ることも重要です。以下のポイントに注意してWeb面接に臨みましょう。

コミュニケーション力

仕事は基本的にチームで取り組むため、同僚や上司との密なコミュニケーションが欠かせません。

そこで面接官は、多くの質問を投げかけ、その問いを理解し、適切に回答できる人物かどうかを確認しています。このとき、言葉だけではなく、表情や口調なども含めたコミュニケーション力が試されています。なぜなら、コミュニケーションはいわば会話のキャッチボールだからです。

どれほど素晴らしい経験をしていたとしても、この会話のキャッチボールができないとコミュニケーション能力が低いと判断され、採用を見送られる可能性があります。

面接の場では相手の質問の意図をしっかりと理解したうえで、端的かつ丁寧に答えるようにしましょう。

入社意欲

面接官は応募者の入社意欲を知るために「内定を出したらどうしますか」などの質問をすることがあります。

このような場合には、第一志望の企業であれば「ぜひ前向きに検討させていただきます」など前向きな入社意欲を示し、迷っている企業であれば質問や相談などで検討内容を増やしつつ、志望度の低さが伝わらないように配慮しましょう。

また、就職活動の状況についてたずねられることがあります。多少答えにくいとは思いますが、他社にも応募しているなら正直にその旨を伝えましょう。

ただし、応募先の職種が異なる場合には「応募先に一貫体がない」「就活の軸や志望動機に矛盾が生じている」と面接官に思われる可能性があるため、回答には注意が必要です。

キャリアビジョン

面接官はしばしば、「将来はどのような姿になっていたいと思いますか」など、理想とする姿について質問することがあります。

これは応募者が持っているキャリアビジョンを聞くことで、自社の希望とマッチしているかを確認するための質問となります。そのため、企業に合ったキャリアビジョンを主張することが求められます。

回答する際には具体的な目標設定があること、目標のために行っていることを述べて、自分のキャリアビジョンが企業の求めている人材と一致していることを伝えましょう。

Web面接に関するよくある質問

インターネットを使ったWeb面接では、対面式とは違うマナーがあります。ここではWeb面接に関するよくある質問に答えます。

カンペは使用してよい? バレる?

対面では不可能ですが、Web面接であれば見えないところにカンペ(カンニングペーパー)を用意しておけば、スムーズに話せるのではないかと思われるかも知れません。

しかし、目線がカメラに向いていなければ、面接官によっては不自然さを覚え、印象が悪くなる可能性があるため、カンペの使用はおすすめできません。

できるだけ対面での面接と変わらず、聞かれたことに対して自分の言葉で回答するのが望ましいでしょう。

ヘッドセットは失礼?

Web面接で使用する周辺機器のうち、イヤホンマイクではなくヘッドセットを使用することに少し抵抗感がある方もいるかも知れません。

しかし、ヘッドセットの使用はマナー違反でもなければ、むしろ音声がクリアに聞こえるため、スムーズに面接ができます。

マスクは着用すべき?

感染症対策として普段マスクを着用していても、自宅などプライベートな空間でWeb面接を受けるときには、マスクを外すのが望ましいです。

理由はマスクを着用して面接を受けると、面接官に表情が伝わりづらく、声がこもって聞き取りにくくなるおそれがあるからです。とくに対面面接よりも応募者の情報がほしいWeb面接ではマイナス評価につながる可能性があります。

面接の際は、自分の表情や声色を最大限にいかして、面接官によい印象を持ってもらえるようにアピールしましょう。

パソコンがないけれどスマホで面接を受けても大丈夫?

企業からWeb面接に関する情報が送られてきた際、使用するデバイスが指定されていない限り、パソコン以外のデバイスでも問題ないため、スマホでのWeb面接も可能です。

しかし、スマホで面接を受けるときは、画面が安定するように設置し、着信音やさまざまなアプリの通知音が鳴らないように細心の注意を払いましょう。

白い壁がない場合はどうする?

Web面接を受ける際に、背景は白や淡い無地の壁が望ましいです。

しかし、部屋の構造上などで適当な背景が見当たらない場合には、家具に白い布をかぶせたり、窓に白いカーテンを取り付けたり、バーチャル背景を使うなどして、なるべく生活感が出ない背景を作りましょう。

このとき、派手な柄や暗い色の壁を背景を使ったりすることは、面接官によいイメージを与えられないためおすすめできません。

何分前に入ればよい?

Web面接では面接時間の5分前にはログインしておきましょう。これは企業側にログイン状況がわかるため、面接時間ギリギリでのログインも、早すぎるログインもマイナス印象を与える可能性があるからです。

なれないWeb面接では何らかの不具合で正常にログインできないこともあるため、余裕をもってログインしましょう。

まとめ

インターネット回線を利用してビデオ通話形式で行われるWeb面接は、近年、求職者、企業側ともにコストや時間の削減などのメリットがあるため、実施する企業が増えています。しかし、Web面接は対面面接と違い、パソコンやカメラ、イヤホンなどの機器の用意やネット環境の確認など、事前準備が欠かせません。

また、画面越しに面接官とコミュニケーションをとらなければならないため、いつもよりも表情や声のトーン、話し方などに工夫が必要です。ですので、悔いのないWeb面接を行うためにも、記事を参考にしっかりと事前準備と面接練習をしたうえで面接に挑んでください。

就活ノウハウ に戻る

就活支援の経験豊かなコンサルタントが、あなたの就職活動を無料でサポートします

就活支援の経験豊かなLHHのコンサルタントが
あなたの就職活動を無料でサポートします

マンガでわかる! LHH就活エージェント