外資系企業に新卒で就職するには? 成功のポイントや就活スケジュールを解説

外資系企業に就職したいと考えているものの、外資系企業の特徴や選考時の注意点などがわからず困っている方もいらっしゃるかもしれません。本記事では、新卒で外資系企業の就職を目指している方の参考となるように、まず外資系企業とはどういった会社なのか、日系企業との違いは何か、外資系企業に就職するメリット・デメリットなどを詳しく解説します。

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目次

外資系企業とは

外資系企業とは、外国資本によって成立している会社を指します。経済産業省の「外資企業動向調査」によれば、「外国法人や外国人による出資が企業の資本の3分の1以上を占める企業」とされています。
外国企業と日本企業が共同出資して設立した会社や、もともと日本の企業だった会社が外国企業に買収された場合も外資系企業と呼びます。

つまり、以下の3つのパターンが代表的な外資系企業の成立方法です。

  • 外国企業が日本法人を設立
  • 外国企業と日系企業が共同出資
  • 外国企業が日系企業を買収

日系企業との違い

人材採用において、日系企業と外資系企業にはいくつかの大きな違いがあります。職種別の採用が多い点、採用活動のスケジュール、成果主義をもとにした給与設定などです。

総合職ではなく職種別の採用が多い

日系企業では採用後の部署移動で職種が変わることも珍しくありません。
一方、外資系企業では職種ごとに専門知識を持つ人材を積極的に募集し、採用後に職種を変更することは基本的にありません。

採用スケジュールの違い

日系企業は年度始めの4月にあわせて募集する企業が多いですが、外資系企業は企業によって異なる採用スケジュールを設定しています。

給与設定が高め

日系企業では年功序列や終身雇用制が一部に残っており、給与は経験やスキルによって決まる傾向があります。一方、外資系企業では専門性や出した成果など、職務能力に応じて給与が設定されます。また、福利厚生面では日系企業に比べて充実していない場合もありますが、その代わりに給与水準が高いケースが多いです。

外資系企業で働くメリット

外資系企業で働くメリットとしては、実力主義なので個人の裁量幅が大きいこと、そして自由で風通しのよい雰囲気が挙げられます。そのため、企画が通りやすかったり、休暇などを比較的取得しやすかったりします。

実力主義で個人の裁量幅が大きい

外資系企業では個人の実力を重視し、成果が上がれば給与も上がる仕組みがあります。実力主義・成果主義といわれ、個人の裁量幅が大いに認められています。性別、年齢、国籍、人種に関わらず、自身の頑張り次第で高い報酬が期待できます。

多様なバックグラウンドを持つ人が集まり風通しがよい

国籍・文化など多様なバックグラウンドを持つ人々が採用されているので、日系企業にありがちな慣習や規範が少ないです。たとえば、有給休暇や育児休暇などを遠慮せずに利用できる雰囲気があります。
また、企画を通したいときにも上司に相談しやすく、年齢・性別に拘わらず、自由な発想と、チャレンジが可能です。

外資系企業で働くデメリット

メリットの反面、外資系企業で働く場合には、雇用環境が安定しない、日本からの撤退の恐れ、福利厚生が充実していないなどのデメリットもあります。志望する際にはこうした点に注意してください。

雇用環境が安定しない

外資系企業では実力主義、成果主義をとる企業が多く、能力が発揮できない、成果が出せない場合は解雇のリスクがあります。成果が直接給与に反映されるため、よい結果を出せた場合に高評価される一方、結果が出せない場合にはシビアな人事評価を受けることになります。

企業自体が日本から撤退する恐れがある

外資系企業は、日本での業績が振るわなければ撤退する可能性があります。理由はさまざまですが、本社が判断することですので従業員にはどうすることもできません。
安定していると思われる企業でも、日本の文化や商習慣に合わないと撤退を決断する場合もあります。

福利厚生の充実度の低さ

日系企業では終身雇用制度を前提に従業員の生活をサポートするため、福利厚生が充実しています。一方、外資系企業では福利厚生を充実させる代わりに給与を高く設定する傾向があります。多くの外資系企業では退職金などの制度が存在しないため、入社前に確認することが重要です。

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外資系企業の就活はいつから?スケジュールをおさえよう

外資系企業の新卒採用スケジュールは以下のようになります。サマーインターンへの活動が始まる前の4~5月のうちに、自己PRや志望動機の作成、企業分析は終わらせておきましょう。

ただ、外資系企業は1年を通して採用活動を行っているケースも多数あります。選考期間が終了した後でも、問い合わせれば受け入れてもらえる可能性もあるので試してみましょう。

6月~9月|サマーインターン

外資系企業の採用選考は、大学3年の夏のサマーインターンから始まります。インターンで能力を認められると、本採用に直結する可能性があるほどインターンは外資系企業では重要です。

外資系のサマーインターンは、6月にエントリーシート(ES)を提出し、選考に通過した場合は7月に面接が行われます。実際のインターンシップは、8月から9月にかけて行われることが一般的です。

10月~1月|本選考

10月頃から本選考が始まります。仕事内容等について、気になることは面接で聞いておきましょう。また、可能であれば職場訪問を申し込み、職場の雰囲気を確かめたうえで入社を決めるとよいでしょう。

10月:説明会

できるだけ多くの説明会に参加し、本選考を受ける企業を選びましょう。
この時期はサマーインターンの成果が影響する早期選考もあります。また、ウインターインターンに参加する場合はESを提出し申し込みを進めましょう。

11月:ESの提出、筆記試験、Web面接等

ES上の英文ミスはないか、時事問題の把握や面接対策などの準備をしおきましょう。

12~1月:面接

面接では英語で質問されることも考慮し、英語での回答も準備しておきます。日系企業の面接でも同じですが、インターンの成果を盛り込みつつ、自分の言葉で考えを伝えることが重要です。

2月~3月|内定

早ければ1月に、遅くても3月までには内定が出そろいます。外資系企業の就職活動は大学3年の3月に終了する場合が多いです。

内定を獲得できなかった場合でも、IT系、コンサル系などでは3月以降の選考が行われているケースもあるため、公式ホームページで確認することをおすすめします。

外資系企業に新卒で就職するには?成功のポイント

語学力を磨く

外資系企業ではネイティブレベルとはいわないまでも、メールや基本的なやり取りでは英語が必須です。一般的な目安としてはTOEICのスコア700点以上です。会議や資料作りも英語で行う場合は、さらにTOEIC800点程度が求められます。

職種によってはそれ以下の英語力でも就職は可能です。たとえば、専門性の高い職種で専門知識の方が優先されるといったケースです。しかしながら、日系企業でも英語力があった方が就職に有利なように、外資系企業でも英語力が高ければ高いほど就職には有利に働きます。

資格を取得しておく

外資系企業では職種のスペシャリストとしての募集が多いため、その職種に必要な資格は積極的に取得しておきましょう。たとえば、金融系では証券アナリスト・USCPA(米国公認会計士)、IT系企業ではPE(プロフェッショナル・エンジニア)などです。

いずれも簡単に取得できる資格ではないので、資格がない人に比べて有利になるのはもちろん、積極的な姿勢も評価されるはずです。ただし、資格のみで採用が決まるわけではなく、資格は採用の必須項目でもありません。資格に頼りすぎて、実務能力の向上が疎かになるのは避けましょう。

自己主張できるように自分の軸を持つ

外資系企業では自主性が尊重される一方、自分から発信ができない、積極性のない人は評価がされにくい可能性があります。先輩社員が丁寧に仕事を教えてくれるといったことも期待できないので、自分で考えて行動する必要があります。

日本人同士のように暗黙の了解を期待することはできません。自分の意思を言葉で相手に伝える必要があります。その際「結論を先に伝える」ことが大切です。結論の見えない会話は、相手によっては「意味がない」と判断され、最後まで聞いてもらえないこともあります。

外資系企業では自己主張ができる人が好まれる傾向があります。自己主張をするためには他者とのコミュニケーションスキルも重要です。英語力だけではなく、人と交流するスキルを高めることも大切です。

異なる環境を受け入れる姿勢を持つ

外資系企業では、グローバルなビジネス環境において競争力を維持するために、多様性を重視しています。さまざまな文化やバックグラウンドを持つ人々と共同で仕事を進めるために、相互理解や異なる視点を持つことが大切です。

また、柔軟性と適応力も求められます。外資系企業は市場状況に敏感に反応しなくてはなりません。変化に素早く対応し、柔軟に考え行動する姿勢が求められます。

外資系企業に就活する際の注意点

外資系企業の採用は職種別に募集するため、採用人数が少ない傾向があります。そして、日系企業に比べて採用時期が早いため、書類提出が遅れないように注意しなくてはなりません。

また、外資系企業では、新卒や年齢に関係なく、やる気や知識、語学力など何かしらのスキル・強みが求められます。自分の強みが何なのかを把握して、まとめておくことが大切です。

外資系企業への就職は、就活の時期が日系企業と異なる、募集人員が少人数の場合があることから難易度が高めです。さらに、基本的なスキルとして英語力はもちろん、新卒でもその職種の資格や専門知識を要求されることもあります。

外資系企業への就職を考えている場合は、就活エージェントに相談するのもよい方法です。就活エージェントは、就活準備からマナー・応募書類作成・面接対策などさまざまな就活ノウハウを提供してくれます。不安がある方は利用することを検討してみてはいかがでしょうか。

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