転職する際に避けて通れないのが面接です。企業は面接で、書類では把握しにくい応募者の人間性や価値観、仕事への適性、職場の雰囲気に合うかどうかなどを確認しています。
面接では数多くの質問を受けることになるため、その場で戸惑うことがないよう事前に自己分析をしっかり行った上で、面接で聞かれる質問を予想して準備しておくことが大切です。質問の意図や目的を把握しておかないと、失敗回答をしてしまう可能性があります。
そこで、面接でよく聞かれる質問と、回答を準備するにあたってのポイントなどについてお伝えします。
目次
- 事前に回答を考えておこう、長所・短所の選び方
- 今後のキャリアプランについて聞かれたら
- ポジティブにまとめよう!なぜ今の仕事を辞めて転職しようと思ったのかの理由
- 具体的に伝えよう!今までの仕事への思いについて
- 転職先から「あなたを採用するメリットは?」と聞かれた時は
事前に回答を考えておこう、長所・短所の選び方
自己PRなどの他に、長所と短所は面接でよく聞かれる質問の1つです。誰でも長所や短所は複数あるものですが、面接の場でなんでもかんでも伝えればいいというわけではありません。どの長所・短所にフォーカスして回答するのかをよく検討しましょう。面接で長所・短所について質問される主な理由は3つあります。
1つ目は、自己分析がしっかりできているかどうかです。自己分析できていない人は、自分のことを客観的に見れていないと判断されてしまい、企業側からマイナスイメージとなってしまいます。もし、自身のこと客観的に分析することが難しいようであれば、家族や友人、会社の同僚に聞いてみるのも良いかもしれません。
2つ目は、仕事に生かせる長所があるかどうか、弊害となる短所があるかどうかの確認です。活動的であることも慎重であることも両方長所になります。しかし、仕事内容や職場によってその長所が生かせるかどうかは変わってきます。企業の雰囲気や、仕事内容によってどの長所を伝えるか、同様にどの短所を伝えるかを考えましょう。
3つ目は職場内での人間関係構築にあたって強みとなる長所があるかどうか、障害となる短所があるかどうかです。特に短所は、人間関係のトラブルの種になると判断されると面接では不利になる可能性があります。長所を伝える際は転職後の職場で生かせるものを選ぶことで、採用する側があなたが職場で働いている姿をイメージしやすくなります。一方で短所を伝える際は、仕事内容や職場の雰囲気において明らかにマイナスとなるものは避けたうえで、短所と向き合って改善しようとしていることを必ず伝えましょう。短所を認識したうえで克服しようとしている姿勢が高評価につながります。
今後のキャリアプランについて聞かれたら
面接では、今後のキャリアプランについてどう考えているかについてもよく聞かれます。キャリアプランを描いていない人はすぐに辞めてしまうと判断される可能性があるので、しっかり考えておきましょう。キャリアプランを考えるにあたって重要なポイントは、応募先の会社で実現可能であるかということです。
例えば、積極的に海外展開を検討している会社に応募する場合、「過去に培った実務経験と留学した経験を生かして、海外で活躍できるようになりたいと考えている」などと回答するとよいでしょう。会社が目指している方向性と自らのキャリアプランの方向性が同じだということをアピールします。
良くない回答としては、ひとりよがりの夢を語ってしまうことです。例えば、「将来は、経験を生かして独立したい」といった回答です。本心で独立開業を視野に入れていたとしても、応募先の会社はあなたの夢を聞いているわけではありません。応募先の会社でどんな仕事に携わっていきたいか、どう活躍していきたいかを正確に伝えましょう。
ポジティブにまとめよう!なぜ今の仕事を辞めて転職しようと思ったのかの理由
「なぜ今の仕事を辞めて転職しようと思ったのか」という質問も転職における面接での代表的な質問です。この質問をすることによって、仕事への取り組み方や仕事をするうえで大切にしていることを知ろうとしています。また、退職理由を聞くことによって、すぐに辞めてしまわないかどうかも判断しています。退職理由に不満やネガティブな感情はつきものですが、企業が採用したいのは前向きな理由で転職を考えている経験やスキルを持った人です。前職の不平不満を感情的に伝えるのは避けましょう。感情的になるようだと対人交渉力や組織適応力がないと判断されるリスクがあります。
良い回答例としては、「前職では実績を正当に評価されない傾向がありました。御社は実力重視の社風であることに魅力を感じています」などがあげられます。応募している企業が実力重視であることが大前提ですが、社風が合わなかったことを感情的にならずに論理的に伝えています。
避けるべき回答は、感情的に不満を表明することです。不満があるかを聞かれた場合でも、不満をどのように前向きに解消しようとしたかまで回答するようにしましょう。「提案が採用されなかったので、何度も分析しなおし角度を変えてアピールをしました。それでも、組織のしがらみなどの理由で採用されなかったことがあったので、御社の公平な公募制度に魅力を感じています。」などとポジティブな内容で文章を終わらせと聞いている側の印象が変わります。
具体的に伝えよう!今までの仕事への思いについて
今までの仕事に対する思いについてもよく聞かれる質問の1つです。仕事の思いについて聞かれた場合、抽象的な回答はせずに、職務経歴とからめながら具体的な実績とエピソードを盛り込み、かつ応募先の会社で生かせることをピックアップして説明することが大切です。ここでは、自分の言葉で話すように心がけることも重要なポイントです。
良い回答例としては、「Webの企画やデザイン、コーディングなどサイトの構築を専門としてWebサイト全般のスキルを培ってきました。初めてプロジェクトを任され構築したサイトの訪問回数が20%アップし、実績を数字で確認できる点がやりがいにつながっています。御社では担当者が個々に責任をもってサイト構築をしていると伺い、自分の今までのスキルが生かせると信じています」などです。仕事への思いが、応募先の会社で生かせる事と一致しているのがポイントです。
逆に仕事に対する思いに説得力がない回答は、言葉だけで本当の思いがないと判断されてしまいます。例えば、根拠を加えず「この仕事が天職だと思っています」という説明だけで終わってしまう回答などが良くない例としてあげられます。
転職先から「あなたを採用するメリットは?」と聞かれた時は
面接でよく聞かれる質問には、「あなたを採用するメリットは何ですか?」というのもあります。応募先の会社への思いが強くても、会社側が貢献してくれる応募者だと判断しなければ採用には至らないためしっかり考えていきましょう。
特に採用する側は、実務面でどのように経験やスキルなどの強みを発揮してくれるかというのを聞きたいと思っています。自らが持っているスキルや経験が、入社後にどのように役立つのかを具体的に説明できれば効果的な回答になります。営業であれば、「どんなお客さまに対しても興味を持って接し、受注に結びつけられる自信があります。その理由は~」といった形で役立てるポイントと理由を回答するとよいでしょう。
良くない回答は、情熱だけでアピールすることです。時に情熱も大事ですが、具体的にどんな業務でどのように役立てるかを回答しましょう。「御社で活躍できる情熱は誰にも負けません」といった回答は、新入社員であれば好印象につながる可能性もありますが、即戦力を求められる中途採用の転職においては「具体的にアピールできる点がない」と判断されるリスクがあります。
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